2011年08月19日

故郷の夏の風景と、雑感 2011 

年を取ると、角が取れて丸くなっていく人と、どんどん頑固になっていく人と、両極端に2分化されている訳じゃなく、ある部分では丸くなっているけど、ある部分ではコチコチガチガチに頑固になっているという、個人による特性があって、そういうものは微妙に難しい。

それぞれ違うこだわりで長く生きてきた分だけ、本人にとってもそうそう簡単に変えられる訳じゃなく。

本人の自己満足で、誰にも迷惑をかけない分には別にかまわないんだけれど、そのおかげで周囲に大きな影響を与えたりするようなことには、誰かが悪者になってでも、いい聞かせたり、判断したり、最悪の場合は実力行使していかないといけない場合もある。


   ******************************


8月の初め、熊野三山に出かける前と帰路の途中に立ち寄った時には、私の両親は多少この夏の暑さでバテ気味だった気配はあったけれど、普通に元気だったので、正直、すっかり安心していたら。。。

一昨日の夜、突然、父方の叔父から電話があった。いきなり、怒りだして、私には全然話が見えなかった。
推測できたのは、「(私の父)の具合が悪いのなら、お盆にあった田舎の法事に代理で私が行かなかったのは、義理をかいている。」ということを言っておられるのだろうと、いう事。

”父の具合が悪い”ということも、”お盆の法事”についても、全く聞いていなかった私には寝耳に水状態で、急いで実家に電話をかけたら、父が出て、「田舎の法事の話だったら、ほっといてくれ。しんどいから、もう、寝る。」と、切られた。

とにかく、母と話をしようと電話をかけなおしても出ないし、別の父方の叔母に電話して、田舎の法事について詳細をうかがった。とりあえず、叔母も参加出来ていない事や諸事情を把握して、実家の父に関しては、翌日の朝、母に電話して状況を聞いて、実家へ出かけていく事にした。

早朝に電話すると、ようやく母が出て。。。

「お盆の時期に、父が”暑くて、身体がだるくて、食欲がない。”と、どんなに注意してもほとんど食事を取らずに、氷を入れた水かお茶ばっかり飲んで寝ていたので、今日、かかりつけ医がお盆休み明けで開くので、タクシーに乗せて受診させる。」という。

義母とほとんど同時期に、私の実家の父もダウンしていたのだった。ガーン

「離れて暮らしている以上、たとえ身内であっても、いわゆる、ほうれんそう(報告、連絡、相談)は基本でしょう。全く、何の連絡もなかったら、”便りのないのは元気な証拠”と思わないと、こっちだって、四六時中、実家の心配ばかりしてるわけじゃないんだから。。。」
と、嘆きつつ、すでに出勤していた主人に連絡を入れ、子供たちにも話をして、急いで私も実家のかかりつけ医へむかったのでした。電車


   ******************************


父が点滴を2本受けた後、かかりつけ医と話をし、ただ応急処置だけではなく、一応、いろいろ検査をしておいた方がいいということで、昨年倒れた際に入院した病院へ連絡を入れていただき、タクシーで移動。

検査をする父を待つ間、看護師さんに了解を取り、携帯の連絡先をお伝えして、私はいったん昼食レストランをかねて、住吉大社の近辺へ。




なんだか、最近は、父の入院の度に、ここを訪れているような気がする。

たとえ、そこに誰もいなくても、その場所に身を置くだけで、故郷の数々の思い出が自分を支える手助けをしてくれるような、そんな気がする。


  ******************************


検査結果を受けて、主治医との会話の後、私に父の病院へむかわせて自営の店を開けていた母に報告、連絡、相談の結果、
「頑固な父は自宅へ戻すと家族の言う事を聞かないため、安静にして食事を取らせて体調を整え、さらにいろいろ検査をするために、そのまま入院させる。」ということになった。

急いで店を閉めて、入院に必要なものを持って病院に駆けつけてきた母が、あれこれ父の頑固さを愚痴るので、「そういう母もまた、最低限必要な連絡すら私にしてこないし、こういう事態になってもまだ店を開ける事にこだわるし、父が頑固だと愚痴るだけで適切な対処をしていかないで事態が悪化してから、急にふってこられても、私だって困る。」という私に、あれこれ言ってくるのは、母にもまた頑固な部分があるからで、結局、父も母も同じ穴のむじなだと、思うしかない。アセアセ

「”同じ商品を扱っている店はうちの商店街にないから、店を開けるのは、地域のためになるボランティアのようなもので、必要だ。”と頑固に主張するのなら、自分たちの体調管理をきちんとして、店を開ける事によって遠路駆けつける娘への経費としてせめて必要な交通費分くらいは余裕で支給できるくらいの売り上げを上げて、ようやく言えることであって、周囲に迷惑をかけて、まさに周囲のボランティアで成り立つようでは、そんな偉そうな事を言えるはずがないでしょう。それは、必要な事なんかじゃなくて、単にわがままな自己満足なのだと、ちゃんと理解して欲しい。」と、冷たいようだけれど、言い聞かせざるを得ないのは、娘としての立場上、どうしようもないことで。。。タラーッ


  ******************************


「親と子の距離感」って、自分が親の立場であっても、子供の立場であっても、本当に、難しい。

お互いに「いい顔」だけを見せたければ、むしろ、他人同士以上に気遣いや距離感が必要な、そんな気がする。

背負っている責任の分だけ、嫌な憎まれ役の役割を引き受けないといけないし、いろいろつらい立場にも立たされる。

そんな気持ちを心から理解できるのは、たぶん、自分のこだわりを持って何かを守ろうという志をもって、ただ誰かに責任を押し付けたり、アラ探しをしたりして文句を言うだけでなく、自分自身が自分のために、また関係する人達のために良かれと思える事を、一生懸命、考え、行動している人なのかもしれないと、なんとなく、思う。

たとえ親子であっても、どんな人間関係であっても、「自分以外の人間を理解する」って、本当に、難しいものだから。

「配慮」とか「思いやり」という「理想」と共に、「適切なコミュニケーション」とか「冷静な判断」という「現実」的なものとのバランスが必要なのだろうと、たとえ、自称「Dreamer」と自覚している私であっても、そう、思う。


   ******************************


田舎の本家は、もはや従兄であるお兄ちゃんの代になっているから、叔父の思うような昔と同じ形のいろいろな行事でなくなっているとは思うし、私も、出来る範囲での気遣いしか出来ないのは申し訳ないけれど・・・。

実家の父の体調不良について、教えてもらえた事については、本当に、助かりました。感謝しています。
叔父ちゃん、ありがとう。m(__)m

  


Posted by Dreamer at 08:52日常の雑感