2014年09月11日
「ソバ屋で憩う -悦楽の名店ガイド101-」より

「ソバ屋で憩う -悦楽の名店ガイド101-」
杉浦日向子とソ連 編著 (新潮文庫)より
平成11年11月 1日 発行
平成11年12月15日 四刷
この本に出会ったのは、「おいしいお蕎麦が食べたいな..。」となにげなくお蕎麦屋さんをネット検索していた時に、ソバ好きでいろんなお店を訪れておられる方のブログに出会い、その中で著者である杉浦日向子さんの言葉が紹介されていたからでした。
「グルメ本ではありません。おとなの憩いを提案する本です。」
「最近、ほっと安らいだのは、いつ、どこでですか。会社と家庭以外で、自分の時間を実感したのは、いつ、どこでですか。頑張らない、背伸びをしない、等身大の自分に還れたのは、いつ、どこでですか。そんな居場所を、日常のなかに持っていますか。」
「ふだんのなかに、もっと憩いを。(中略)ラクーになれます。食欲ではない、楽欲が満たされます。」
-まえがき― (杉浦日向子) より
”お蕎麦屋さんに限らず、私が『おそとランチ


そして、すぐに図書館にこの本

「『ソバ大好きなんですよー』という人には2種類あります。
うまいソバのためには、いかなる悪条件をも乗り越えて、ひたすら邁進する求道者型。又は、食後に、湯上りのようなリラクゼーションを堪能する悦楽主義者型。
つまり、前者が『ソバ好き』、後者が『ソバ屋好き』となります。
私は、まごうことなく後者です。」
「親戚でも友人でもない、ひとがひとをもてなす。しかも、それは、ハレの場ではなく、ケの場で、毎日、同じように繰り返される営みとして、すぐそこにあるのです。」
-あとがき― (杉浦日向子) より
私にとっての、『おそとランチ』や『音楽』もまた、求道者型とは程遠い悦楽主義者型だと思います。『湯上りのようなリラクゼーションを堪能する悦楽主義型』って、すごくうまい表現だな...と、思いました。
そして、基本的に私が惹かれるおそとランチは、『ハレ(非日常)の場ではなく、ケ(日常)の場で、毎日、同じように繰り返される営みとして、すぐそこにあるもの』でありながらも、『そこに込められた作り手の想いが深いもの』であるがゆえに、家庭では主婦として作り手側にある私自身のおうちごはんにむかう気持ちに、いい刺激を与えてくださるものなのだろうと思うのです。
<「ソバ屋で憩う」関連過去ログ>
・”憩う”という目標 (2014.9.8)
Posted by Dreamer at 07:42
│本の話