2012年04月11日
”YES”来日公演 2012 への葛藤に関する雑感
「”YES”って、にほんごにすると、肯定的ないみになるんだよ。」
「ふ~ん...そーなんだ。。。」
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今月下旬、”YES”の来日公演があり、関西でも尼崎のアルカイックホールで行われるそうです...。
私にとっての”YES”と言えば、ジョン・アンダーソン(ボーカル)、クリス・スクワイア(ベース)、 ビル・ブラッフォードもしくはアラン・ホワイト(ドラム)、 スティーヴ・ハウ(ギター)、 リック・ウェイクマン(キーボード)というメンバーが奏でる音楽なのですが、YESというバンドそのものが、その時代によりメンバーの変遷があり、主要メンバーが2分裂して別々のバンドとして活動していた時期すらあるという特殊なバンドです。
現在もまた、個人的に特に大好きなリック・ウェイクマンのKeyboerdとジョン・アンダーソンのVocalではないメンバーでの”YES”の音楽を、はたして私は”本物のYESの音”だと受けとめることができるのか...。
でも、せっかく日本に、そして関西に、本物のスティーブのギターとクリスのベース、アランのドラムがやってきているというのに、そして、間違いなく、”YES”の楽曲を彼らが演奏するであろうのに、今回あきらめてしまって、後悔しないだろうか...。
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ルパン3世の声優が、昔、山田康雄氏からルパンの声のものまねで認知されていた栗田貫一さんに引き継がれて、現在に至っているように。
バルセロナのサグラダファミリア教会が、ガウディの死後も彼の志を引き継ぐ建築家の手に寄って、完成を目指して、作り続けられているように。
”オリジナル”にこだわりすぎていては、その人物がひとりの人間として不死身ではない以上、永遠に存続することはできない。
オリジナルの志を継ぐ人がいて、その対象となるものを継続することに、重要な意味がある。
それは、よく、わかっているのだけれど...。
”たとえ、同じブランドのロゴがついた箱に入って、正規のブランドの包装紙に包まれていたとしても、中身が違う”というような感触に似て...。
ブランドではなく、本当に、その対象となる内容そのものが好きだったからこそこだわってしまう、どうしてもぬぐいきれない違和感と抵抗感。
我家には、バグルスのCDやエイジアのCDはない。たとえ、イエス作品として世に出ていても”ドラマ”のCDはない。
そして、8人イエスの時代のDVDはもちろんあるし、何度も繰り返し観ている。たとえ、ABWHというバンド名になっていても、そのバンドのCDやDVDは輸入版も含めて集めている。
つまり、私にとってもっとも必要なのは、ジョン・アンダーソンのボーカルとリック・ウェイクマンのキーボードの音なのだということ。
それでも、なお、なぜ、悩み続けているのかといえば...。
<音楽の話:過去ログより>
・Nostalgia ~郷愁~ (2010.9.1)
・私花集 ~アンソロジィ(anthology)~ (2010.11.15)
・本物とレプリカ (2010.11.30)
・オリジナルについての雑感 (2011.9.30)
一昨年の秋から、答えが出ずにひっかかったままずっと考えつづけていることに通じているのだと、思います。
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問い合わせてみると、本日現在、”わずかだけれど残席あり”ということなので...。
チケット代金は何回か分のひとりランチを見送ればなんとかなるにしても、一番の問題は、私が抱えているさまざまな自分自身の心の葛藤をクリアして、ライブ当日に会場までひとりでお出かけ出来る体力と気力と時間の余裕があるのかどうか...ということかもしれません。
Posted by Dreamer at 12:31
│音楽の話